英検1級,準1級,2級,3級..履歴書に書けるのは?TOEICとの比較も
資格の鎧

英検1級,準1級,2級,3級..履歴書に書けるのは?TOEICとの比較も

ニューヨーク・ブロードウェイ

1963年から実施されている歴史の長い資格です

英検の正式名称は実用英語検定と言い、日本で最も有名な英語系資格の1つである民間資格です。

5級・4級・3級・準2級・2級・準1級・1級の7段階存在し、1級が最上位の資格になっています。

この記事では英検の級別の目安や合格率・難易度、試験の内容などまとめて解説していきます。

英検の特徴

文部科学省後援の民間資格です。

英検の級と学年の目安

英語の教材

履歴書に書いてアピールするには準1級からか

英検の7段階の級がそれぞれどれくらいのレベルであるのかに例えるために学年を目安にすると以下のようになります。

英検5級 中学1年生レベル
英検4級 中学2年生レベル
英検3級 中学校卒業レベル
英検準2級 高校1年生~2年生レベル
英検2級 高校卒業レベル
英検準1級 大学中級レベル
英検1級 大学上級レベル

英検はたびたび「履歴書に書けるのは2級から」と言われますが学年レベルで見るならある意味納得と言えます。

社会人として働くにあたって高校卒業程度未満の級を書くのは不適切のような気はしますし、さらに言えば英語力をアピールするには準1級や1級レベルが適切と言えると思います。

またたびたび中学英語はとても大切と言われます。すべての英語の基礎となる部分であることはもちろん、日常会話や道案内程度ですと中学英語を使いこなし、会話のコツさえつかんでしまえば問題なく行えます。

ここをサボっていた方はいざ英語をやり直そうとしても苦労することになるそうなのですが、中学校卒業程度のレベルである英検3級を目安に勉強すれば効率よく中学英語をやり直すことができますね。

英検の級とTOEICのスコア比較

アメリカとイギリスの国旗柄の箱が置かれた棚

TOEICと比較してみてもやはり通用するのは準1級からか

学年で例える以外にも英検の7段階の級のレベルを、同じく最もメジャーな英語系資格の1つであるTOEICのスコアに例えると以下のようになります。

英検5級 TOEIC100~259点
英語でのコミュニケーションができるまでに至っていない
英検4級 TOEIC260~269点
英語でのコミュニケーションができるまでに至っていない
英検3級 TOEIC300点台
英語でのコミュニケーションができるまでに至っていない
英検準2級 TOEIC400点台
限定された範囲内では業務上のコミュニケーションができる
英検2級 TOEIC500点~600点台
限定された範囲内では業務上のコミュニケーションができる
英検準1級 TOEIC700点~800点台
どんな状況でも適切なコミュニケーションができる素地を備えている
英検1級 TOEIC900点以上
Non-Nativeとして十分なコミュニケーションができる

企業が新卒者に求めるTOEICのスコアは650点以上と言われていますのでやはり履歴書に書けるレベルは2級からと言うことになります。

またビジネス実務に使えると評価されるTOEICのスコアは730点以上になりますので学年と級の目安で紹介したものと同じく、英語力としてアピールするには準1級以上と判断できます。

また外資系企業ではTOEIC800点以上を求めると言われているため英検1級であれば外資系企業も射程圏になると言えるでしょう。

英検とTOEIC、どちらが有利なのか

パソコンを見て考える男性

受験なら英検、ビジネスならTOEICと言えます

日本での二大・英語資格と言えばやはりこの英検TOEICがあげられます。かつては英検が主流でしたが徐々にTOEICに移行していき、今では最も主流な英語資格はTOEICと言えるでしょう。

英検とTOEICどちらがいいのかと言えばご自身の状況によって異なると言えます。

就職や転職で英語力をアピールしたいならTOEICがベストと言え、現在学生で受験を有利に進めたいのであれば英検の方が良いかもしれません。

3級以上を持っていれば内申書に書くこともできますし、準2級以上を持っていれば高認(旧・大検)の英語が免除される特典もあります。

また大学や高校によっては指定された英検の級を持っていることで入学金・授業料免除や英語科目の単位認定などの特典を設けているところもあります。

例をあげますと神戸海星女学院大学は2012年から以下のような制度を設けています。

神戸海星女学院大学は2012年、「英検2級相当以上の資格を持つ入学者は、授業料を免除する」という英検優遇制度を導入。
同大学は、英語観光学科、心理こども学科の2学科からなりますが、その両学科にこの制度は適用されます。
うれしいのは、入学試験合格時に英検2級相当の資格をまだ取得していなくても、3月末までに取得できれば制度の対象になること。また制度に定員を設けていないので、まさに学生のがんばり次第で特典が得られます。

出典:拝見 英検優遇校 第1回 神戸海星女子学院大学|受験・進学に「効く」英検!入試優遇・単位認定制度|英検|公益財団法人 日本英語検定協会(外部リンク)

英語力を生かして受験・進学などを有利に進めたいのであれば英検取得を目指すとよいと言えます。

少し話がそれますが、最難関である英検1級はかつてはかなりトリッキーな問題も多く、実用英語検定と言う正式名称にも関わらず全く実用的でない単語が数多く出てくる試験でしたが、本場アメリカの試験機関に依頼して作られたTOEICがメジャーになってきたことに影響してか、近年は謎単語の出現がだいぶ抑えられた問題になってきているようです。

他資格への影響

パソコンを見ている女性

語学系最高峰の資格の免除要件になります

英検1級合格者は全国通訳案内士試験の「英語」の科目が免除されます。

全国通訳案内士は英検やTOEICと違って国家資格であり、語学系資格の最高峰に位置する名称独占資格です。

かつては通訳案内士でなければ通訳を行ってはならないと言う業務独占資格だったのですが現在は名称独占資格になっています。

翻訳

全国通訳案内士(元・通訳案内士)の試験の内容や今後の将来性

法改正により通訳案内士は全国通訳案内士になりました。業務独占が廃止され名称独占になり定期研修が義務付けられました。将来性はいかに

英検を取得するには

試験に合格すればOKです。受験資格はありません

英検の合格率

資料を見て考える男性

4級・5級は簡単、1級・準1級レベルは難関です

英検の各級の合格率はだいたい以下のようになっています。

英検5級 80%前後
英検4級 70%前後
英検3級 50%程度
英検準2級 35%前後
英検2級 25%前後
英検準1級 15%前後
英検1級 10%前後

1級・準1級はやはりかなりの難関であり、取得していると自慢できるレベルですね。

試験の内容

試験勉強

3級以上は面接形式の二次試験があります

英検4級・5級は一次試験(筆記・リスニング)とスピーキングテストがあります。

スピーキングテストはパソコンやスマートフォンを使って自分で受験する試験で絵を見て英語で話す面接官の指示に従ったり、質問に答えたりする試験になります。

英検3級・準2級・2級・準1級・1級は一次試験と二次試験があります。

二次試験は面接形式のスピーキングテストになり、実際に目の前の人と英語で話すと言う試験になっています。

まとめ

コーヒーを淹れる女性

いかがでしたか?

以上が英検(実用英語検定)に関するまとめになります。

TOEICの台頭で少し存在感が薄くなってきた英検ですが、かつては国内向けの英語試験だったものが近年は世界標準を意識する内容へと変わりつつあり、現在はオーストラリアやニュージーランドなどの留学にも向いている資格になっています。

受験を有利に進めたい学生、中学や高校の英語をやり直したいと考えている社会人、オーストラリアへの留学を考えている方などは英検に挑戦いてみるとよいと思われます。