とび技能士は鳶職人の能力を客観的に証明するエリート資格!
資格の鎧

とび技能士は鳶職人の能力を客観的に証明するエリート資格!

仕事中のとび職人

とび職人の能力を客観的に証明します

とび技能士とは技能検定の一種で、とび作業に関する学科試験と実技試験に合格した者に与えられる称号で、名称独占国家資格になります。

とび技能士の特徴

あくまで名称独占の資格であるため、称号のような資格になります。

とび技能士とは

仮設足場の上で作業するとび職人

技能検定は国が職業技能を公証する試験制度です

まず技能検定とは職業能力評価と言う観点から労働者の技能を一定の基準で公証するために国が設けている試験制度です。

あくまで能力評価であるため業務独占必置義務などはありませんが、労働者の技能習得意欲の促進や社会的地位の向上を図り、日本の産業の発展に寄与するために職業能力開発促進法に基づいて実施されています。

技能検定に合格すると「技能士」の称号が与えられます。

技能検定は100種類以上存在し、とび技能士はそのひとつになります。

とび技能士は1級・2級・3級と存在し、最上級である1級はかなりの上級者であることの証明となり、一目置かれる存在になります。

転職や再就職に強い!

自信を持っている表情をした体格のいい男性

1級はかなりすごい!

とび技能士は名称独占の国家資格ですので、とび技能士だからと言って何か大きな特典があるわけではなく、単純に称号・名誉である資格ではあります。

ただ建設業界では一目置かれる存在ですので、単純に実務経験の長いとび職人ととび技能士の称号を持つとび職人とでは見る目がかなり変わります

特に1級はやはり最上級のエリート資格と言うこともあり評価が高いので転職や再就職にも強いと言えます。

またこう言った名称独占の資格は、例えばIT系国家資格で名称独占資格である情報処理技術者試験なんかもそうですが、行政関係など公的な仕事を受けるときに有利になる傾向があります。

もちろん転職や再就職に役立つだけでなく、とび技能士の資格があることで顧客の信用獲得に役立つと言うメリットもあります。

他資格への影響

パソコンを見て考える男性

とび技能士を取得することで他資格取得も有利に!

とび技能士の資格を持っていることで同系の強い資格に大きな影響を与えます。

まず2級建築施工管理技士(躯体)試験の受験資格を、1級とび技能士であれば実務経験なしで、2級とび技能士であれば実務経験4年以上で満たすことができます。

また1級とび技能士であれば労働安全コンサルタント試験の受験資格を満たします。

建築施工管理技士も労働安全コンサルタントも何の資格もなければ長い実務経験を積まなければ受験できない試験です。

とび技能士になるには

学科試験・実技試験に合格すればOK。3級以外は受験資格がありますので確認が必要です。

受験資格について

時間

3級以外は基本的に実務経験が必要です

基本的には1級は7年以上2級は2年以上の実務経験で受験資格を満たしますが学歴によって異なってきますので確認する必要があります。3級は実務経験なしで受験できます。

技能検定の受験資格は基本的にどの技能検定も同じですので別記事から引用します。

1級とび技能士の受験資格

2級合格後か3級合格後かそれ以外かで必要とされる実務経験の年数が異なります。

2級合格後、1級を受ける場合は…

基本的には2年以上の実務経験があれば受験できます。

専門課程又は特定専門課程の高度職業訓練修了、応用課程又は特定応用課程の高度職業訓練修了、長期課程又は短期養成課程の指導員養成訓練修了、職業訓練指導員免許取得に該当する方は1年以上の実務経験で受験可。

また長期養成課程の指導員養成訓練修了者については実務経験なしで受験できます。

3級合格後、1級を受ける場合は…

基本的には4年以上の実務経験があれば受験できます。

専門課程又は特定専門課程の高度職業訓練修了者であれば2年以上の実務経験で受験可。

応用課程又は特定応用課程の高度職業訓練修了、長期課程又は短期養成課程の指導員養成訓練修了、職業訓練指導員免許取得に該当する方は1年以上の実務経験で受験資格を満たします。

また長期養成課程の指導員養成訓練修了者については実務経験なしで受験できます。

それ以外で1級を受ける場合は…

大学卒業、大学院入学資格付与課程の専修学校卒業、厚生労働大臣が指定した専修学校にて3200時間以上の授業を履修して卒業、普通課程の普通職業訓練修了(2800時間以上)に該当する方は4年以上の実務経験で受験資格を満たします。

短大・高専・高校専攻科卒業、大学編入資格付与課程の専修学校卒業、厚生労働大臣が指定した専修学校にて1600時間以上の授業を履修して卒業、普通課程の普通職業訓練終了(2800時間未満)に該当する方は5年以上の実務経験で受験可。

専門高校卒業、大学入学資格付与課程の専修学校卒業、厚生労働大臣が指定した専修学校にて800時間以上の授業を履修して卒業、短期課程の普通職業訓練終了(700時間以上)に該当する方は6年以上の実務経験で受験できます。

専門課程又は特定専門課程の高度職業訓練終了者は3年以上の実務経験で受験可。

応用課程又は特定応用課程の高度職業訓練終了、長期課程又は短期養成課程の指導員養成訓練終了、職業訓練指導員免許取得に該当する方は1年以上の実務経験で受験資格を満たします。

長期養成課程の指導員養成訓練終了者は実務経験は必要ありません。

上記以外の方は実務経験7年以上で受験することができます。

出典:配管技能士は配管工の技術・能力証明に最適な資格の1つです

2級とび技能士の受験資格

3級合格後であるかそれ以外であるかで必要とされる実務経験が異なります。

3級合格後、2級を受ける場合は…

受験資格に実務経験は必要ありません。

それ以外で2級を受ける場合は…

大卒、短大卒、専門高校卒、専修学校卒、または職業訓練修了者に関しては受験資格に実務経験は必要ありません。

それ以外の場合は2年以上の実務経験で受験資格を満たします。

出典:配管技能士は配管工の技術・能力証明に最適な資格の1つです

試験の内容

試験勉強

専門的な内容です

1級・2級・3級すべて「学科試験」と「実技試験」があります。

学科試験の科目はどの級も以下の5科目。上位級になるほど掘り下げた内容になります。

  1. 施工法
  2. 材料
  3. 建築構造
  4. 関係法令
  5. 安全衛生

実技試験は実際にとび作業を行います。

3級の実技試験の内容は以下。

  1. とび作業の段取り
  2. 仮設の建設物等の組立て及び解体
  3. 建設工事に使用する材料の運搬

1級・2級の実技試験の内容は以下です。

  1. とび作業の段取り
  2. 仮設の建設物等の組立て及び解体
  3. 掘削、土止め及び地業
  4. 玉掛け
  5. 建設工事に使用する材料の運搬 

まとめ

コーヒーを飲む男性

いかがでしたか?

以上がとび技能士に関するまとめになります。

とび職人個人としてどのくらいの能力を持つか客観的に証明できる資格ですので、この職についている方はぜひ1級とび技能士を目指してスキルアップしていってもらいたいです!

少しでも参考になれば幸いです。